ロックってなんですか?~神聖かまってちゃん・忘れらんねえよからロックを考える~

 「俺の原点はRADだ」とクラスのライブキッズがドヤ顔で言ってきた。彼はフォーリミとオーラルとラッドが好きな典型的な今どきの高校生だ。音楽の話できる奴がクラスにソイツしかいないこともあり結構仲は良い。

 

 

「お前の原点なに?」

 

 

 彼から聞かれた、俺の原点は間違いなく神聖かまってちゃんだ、しかしここで「俺の原点は神聖かまってちゃん」なんて言ったら偏見もたれることは言うまでもない。

 

 

 「サカナクションやなー」

 

 

 そう答えた、これからも仲良くするためにはこのくらいの嘘が丁度いい。神聖かまってちゃんとか言ったら「コイツとはちょっと違うかもなー」と思われるかもしれない。考えすぎなことはわかってるけど怖い。

 このとき俺はサカナクションを人間関係を円滑にするための道具として使っていた、無自覚にとっさにでた答えがサカナクションだったことはたしかだけど、「嫌われない」かつ「俺が好きって言っても格好のつくもの」を無自覚に選択して使っていた。実際バンドを人間関係のためのツールとして使う人は結構いるはずだ。女を落とすために使ってる奴もいる。しょうがない事かもしれんけど悲しい。

 

 

 

 じゃあロックバンドは道具なのか?そんなはずはない

 

 

 

 俺にとってのロックはこれ

 


友達なんていらない死ね   PV    神聖かまってちゃん

 

 

 

 すごい曲だと思う、初めて聞いたのは高1のときだった。まったく音楽に興味がなくMステにでてるアーティストを「何がいいのか分からないと」バカにしてた当時の俺はこの曲を聞いて

 

 

 「こんな曲が存在していいのか!?」

 

 

衝撃を受けた。情緒不安定で攻撃的な歌詞、テレビで流せない曲だと思った。クラスの人間関係に絶望し殺意すらいだいている、だけど心の奥では「友達」って存在を欲しがっている憧れている疑問に思っている。歌詞だけじゃない、曲も衝撃的だった。キーボードの澄んだメロディーにグシャグシャに歪んだギターそしてボーカルがボイチェンつかってる。「なんじゃこれ」と思うと同時にとてつもない中毒性も襲ってきた。

 

 

 かまってちゃんを機にバンド音楽に興味が出た俺が次に出会ったのが

 


忘れらんねえよ ミュージックビデオ「ばかばっか」

 

 忘れらんねえよです。MVでこんなに笑ったことないよ、おもしろすぎるでしょ。歌詞と曲も最高なんだけどやっぱり初めてMVみたときに思ったのは

 

「こんな面白いバンドあるんだ」

 

これに尽きる、衝撃的に面白かった。

 

 

 ロックがなにかなんて人によって違うと思う。誰かにとっては現実逃避だったり、暇つぶしだったり、人間関係の道具だったりするのかもしれない。僕にとってロックとは衝撃です。あきらかに今のロックはブルーハーツタイマーズが活躍してた頃のものとは違うし、次の時代のロックもきっと今のロックとは違うと思う。

 

 それでも僕は、いつの時代のロックも衝撃的なものであってほしいと思います。

 

 

 

 

 あなたにとってのロックってなんですか?