日記5/3

 今日はBBQだと言うのに朝起きると雨が降っていた。これは責任者に問いただす必要がある、責任者はどこか。この緊急事態を警察に連絡しよう思ったがBBQ会場のダイキ家の駐車場には屋根が付いているので問題なくBBQを開催できるようだ。


 今回のBBQは童貞卒業を目の前にしサッキーが処女か否かが気になって仕方がないダイキとその彼女のサッキー、バイト先の教え子に手を出した藤井とその彼女、遠賀のラスボスことリョウヤとその彼女の石橋、水巻町で1番背の低い成人男性(自分調べ)のえいき、義務教育9年間中8年間同じクラスであった工藤と俺という錚々たる9人で挑むこととなった。


 会場に到着し俺が最初に任された仕事は藤井の彼女との会話であった。ここは一つ福大で学んだコミュ力とやらをお見舞いしてやろうと思ったが、よく考えれば初対面の人と楽しく話すという能力を取得していなかったので、なんともぎこちない感じになってしまった。会話の途中に変な間が空いたりもしたがそんなこんなしているうちにサッキーと工藤、ちょっと遅れて石橋も到着した。久々にサッキーと顔を合わすもお互いにペコペコお辞儀をし、これがインキャ同士のコミュニケーションなのかと思った。この時に「成人式と靴同じやんwwww」と3、4人から言われ確かに成人式をスーツに黄色のスニーカーで行ったのは間違いだったかもしれないが、石橋から笑われた時はなんか腹が立ったので「お前のクレカ、レンジでチンして燃やすぞ」と心の中で声を大にした。


 全員集合し、いざBBQが始まるもみんな揃ってそこまでお腹が減っていなかったので本格的に何をしにきたのか分からなくなってきたが ここは水巻、理屈が通じない町なのでしょうがない。藤井なんてハンバーガー3つ食べてきたとか言ってた気がする。

 僕はこういうイベントごとの時に全くと言っていいほど仕事をしないタイプの人間なので、石橋が“誰も肉焼いてくれんやん!”みたいなことを言っていたが熱いから自分で焼きたくないので石橋に感謝しつつ酒と肉を楽しんでいた。我ながら自分の小ささに悲しくなる。そんな感じで3本目の缶チューハイに手をだしたところをダイキから「酒豪やん」「人のiQOS勝手に吸うな」「髪が長い」などと言われたがジモティーが全体的に酒弱めなだけだと思うし最後らへんはいつも言われている。

 

 しばらくすると男子陣は雨にも関わらずサッカーを始めた。部活でもないのにこんな雨の中わざわざサッカーをするなんて、よほどサッカーに情熱があるのか 純粋にバカなのか出身が水巻なのか。。恐らく全てだろう。。

僕の運動神経は神様が能力値の桁を1つ間違えたのではないかというくらいに酷いものなのだが“ここでサッカーから逃げては男ではない”と思い勇ましく輪に入るも「来るな」と言われたが、こんなことで俺の意思は曲がらない。なんとか混ぜてもらい、持ち前の意外性でチームに衝撃をもたらした(悪い意味で)

 これ以上チームに迷惑をかけることはできないので1人女子会に混ざることにした。そこでみんなは付き合った時なんて言われた?みたいな話をしていて、どうやら水巻のメンズ共はそこそこカッコいいキメゼリフ的なものや、運転中いきなりギアをパーキングに入れて告ったりなどしていたらしく自分とは大違いだなあと思った。恋愛感でいうとみんな「誰々達はこのまま結婚しそ〜」と言っていたり、当事者達もまんざらでもない感じであったり、実際に結婚してるやつも地元には多い。我々福大生の恋愛よりも結婚の2文字が身近にあるのだと感じた。


 そうこうしているとみんな疲れ果てており楽しかったBBQは終わろうとしていたが、家に帰るまでがBBQなのでこのまま帰らんどけば永遠とBBQやんけ。とかしょうもないことを考えるも気づいたら工藤の車に乗っていた。工藤の車はサイダーガールやアカシックが流れており、BBQ中ずっとヒルクライムやバックナンバーが流れていたのもあって少しだけ落ち着いた。工藤は水巻では絶滅危機である邦ロックかじり女なので幼馴染み同士案外気が合うのかもしれん。彼女は運転中停止線の15メートルくらいすぎて止まったりしていたがここは水巻なのでしょうがない。

 車内は“ダイキとサッキー大丈夫かなあ”みたいな話になったが、彼は中学時代に「おばあちゃんの体調が悪いから」って理由で彼女に振られているので、僕としてはサッキーの祖母の体調が心配である。まあでもお似合いなんじゃない?





本日のおすすめ曲

https://youtu.be/ZQpKkVPlafc